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1990年発行(原著は1859年)。 生物系統学者・三中信宏氏曰く、「誰もがその書名を知っているにもかかわらず、実際のところ一般にはほとんど読まれないというフシギきわまりない本」(三中信宏 著『系統樹思考の世界』(講談社現代新書)より引用)。 そういえばそうだと思い、初めて読んだのが昨年の夏頃でした・・・で、読後の感想は「読みづらいけど面白い!」 たしかにこういう有名な本ってろくに読みもせず、周りの評判だけで内容を知ったつもりになっていることが多いですよね。 実のところ、ワタシもスティーブン・ジェイ・グールドのエッセイなどで、ダーウィンの言いたいことはなんとなく知っているつもりでした(話はずれますが、インターネットって「周辺情報だけで内容を知ったつもりになる」のには、まさに最適のツールですねw)。 しかし本書を読んで、やはり著者の「生の声」に触れるのは大事なことだと感じました(もちろん翻訳ですから100%ナマというわけじゃないけど)。 ダーウィンという当時としては先進的過ぎるヒトの、綿密かつ大胆な理論の組み立て方に圧倒されました。 もちろん19世紀中頃に発表された書物ですので、すべての内容が現代でも通用するわけではありません(そもそもこの時代には、遺伝のメカニズムすらほぼ全くわかっていなかった)。 そのあたりの「ダーウィン以降」の生物学界の流れについては、長谷川 真理子・矢原 徹一・三中 信宏 著『ダーウィン著作集〈別巻1〉/現代によみがえるダーウィン』(文一総合出版刊)などに解説されていますので、そちらを参照してください(この本に目を通すのは『種の起原』を読んでからのほうがオススメです)。 最後に同書から、「禿同」wだった一節を引用します。 進化について書かれた一般書では、「ダーウィンは間違っていた」とか「ダーウィニズムに代わる進化の新しいメカニズムが見えてきた」といった主張を見かけることがしばしばあります。 それらを読むと、ある特定の見方だけで進化全体を統一的に説明してしまおうという姿勢、あるいは特定のケースについて正しいことを、過度に一般化してしまう姿勢にしばしば出会います。 しかしダーウィンは自然淘汰万能論者ではなかったし、自然淘汰の中にもさまざまな多様性を見い出していました。 生物が示す限りない多様性の細部にこだわり、現実に即して限定付きの一般化を行うのがダーウィンの方法でした。 140年前の研究ですから、個々の問題に関しては間違いもあります。 その後の研究を通じて、遺伝子重複のようなダーウィンが知らなかった進化のメカニズムがあることもわかってきました。 しかし、過度の一般化を慎み、ナチュラルヒストリアンとして自然を多元的にとらえ続けたダーウィンの方法は、今日においてますますその輝きを増しているといえるでしょう。 - 『ダーウィン著作集〈別巻1〉/現代によみがえるダーウィン』 p.147 より引用。 オススメ度:★★★☆ [※註 ★☆☆☆:買う必要なし/★★☆☆:買うのを止めはしません/★★★☆:買って損はしない/★★★★:是非買ってほしい]
by mmm2501
| 2008-03-05 01:38
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